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[コメント] 菊豆〈チュイトウ〉(1990/日=中国)

まずは鞏俐の美しさに心奪われつつ、それを上回る画の造形の素晴らしさにため息が出た。特に反物と水の使い方が素晴らしい。思い返せば思い返すほどにその凄さがよみがえる。張藝謀初期のすごい傑作。
ナム太郎

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







屋根瓦と反物の鮮やかなコントラスト。またその反物を下からのアングルでも見せたり、その動きが人の心をも移すというアクセント。

また要所要所で出てくる水の使われ方。それは時には火を消す道具であり、時には人の命を奪う道具であり。

反物と水と言えば2人が初めて結ばれるシーンのあの相乗効果。美しきエロティシズムに尽きるが、川で反物を洗うシーンの流れる水の美しさにもため息が出た。

いや、本当に素晴らしい。素直に感動した。

あと言い忘れそうになったが、あれほど強烈な光と色のイメージを放ちながら、それが少しも嫌味に感じないのも凄い。

そういう意味でもこれは張藝謀初期の大傑作である。

(評価:★5)

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