[コメント] 紅い眼鏡(1987/日)
“オブラートに包む”ということを知る以前の、押井守の芯。『攻殻機動隊』も『パトレイバー』も、一皮剥けば、もれなく『紅い眼鏡』が出てきます。(『アヴァロン』は・・あれ?方向性はほとんど同じなのに、おかしいなぁ・・この映画は自主映画的チープさが肝ってことなのか?)後の映画を見てからこれを観ると、また違った味わいがあります。
なんというか・・・痛々しくなってくるんですよね、観れば観るほど。「なぜ世間は分かってくれないんだぁぁぁ〜!!」という押井氏の叫びにも聞こえてきます。
しかし、夢は夢であると自己認識しながらも、それなら夢の中で生きぬいてやろうという、ある種、押井氏の開き直りのようにも感じられます。(私は、きっと、彼のこの「開き直り」の作家性に惚れているのだろうな。)
その開き直りを貫き通したからこそ、今の押井氏が有るのでしょう。世間に認められてよかった。でないとこの映画、余計に物悲しい代物になっていたところだよ・・。
・・・しかし、この映画で泣けるって、これ、どうなんだろう・・・
(追記)
まったくもって余計なお世話ですが、押井作品を鑑賞する上で、この作品を真っ先に観ることはお勧めしません。よっぽどフィーリングが合わない限り、NGになる可能性大だと思っています。また、他の作品を観てから鑑賞しても、訳わかんない可能性大です。観てから、秀逸なコメント群をぜひ読んでみてください。そのあと観れば、あーなるほど、と思う部分もあると思います。そこでもう一回観てみたくなったら、それはもう押井守の世界から抜け出せなるかも・・しれません。
すいません、鬱陶しい追記ですが、アホなファンの戯言だと思って許してください。
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