[コメント] 人間魚雷 あゝ回天特別攻撃隊(1968/日)
東映作品を見続ける面白さのひとつに、出世魚のようにネームを大きくしていく俳優たちの活躍がある。チンピラだった俳優も時が経てば大スターと肩を並べるようになっていく。しかし・・
そういった定説をいきなりひっくり返してしまうのが戦争物だ。鶴田浩二を「貴様」呼ばわりする脇役にどきりとする。山城新伍が鶴田を「あいつ」と呼び、待田京介も鶴田を怒鳴りつけていた。役柄とはいえ、大丈夫なのだろうか、なんて変な心配をしてしまう
そしてもうひとつ、同格と思われている役者がどれだけ画に映るか。今回は松方弘樹と梅宮辰夫は松方の勝ち。川谷拓三と志賀勝は川谷の完勝。
とまぁ、どうでもいいようなコメントしか浮かんでこない作品ではあったが、事の是非はともかく作中で頻繁に出てくる「靖国で合おう」「九段の坂で・・」という台詞が当たり前に使われるという状況は心に響く。現在の靖国問題において、盲目的に賛成したり自虐的に反対する事は安易には出来ないと今更に思わせられる。
そう、昔、子供の頃、父に連れられて靖国神社に行った時、境内に飾られていた「人間魚雷回天」を触る元海軍二等兵の父の複雑なとても複雑な表情が忘れられない。
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