[コメント] スチームボーイ(2004/日)
大友克洋の夢が結実。
時代設定は違えど、基本的には『AKIRA』と同じく「《驚異的な力》に対峙したとき、人はどうするか?」を描いています。
『AKIRA』でのアキラ(あるいは超能力)をめぐる大佐と鉄夫の関係が、『スチームボーイ』でスチームボールをめぐるロイドとエドワードであり、その渦に巻き込まれながらも狂言回しとなるのが、『AKIRA』の金田であり、『スチームボーイ』のレイである、と。
ただ、レイは天才肌で、目前の問題を簡単に解決してしまって、キャラクターの放散する魅力は稀薄かも。
「古き良き 19 世紀と云う時代で蒸気機関が高度に発達したら?」って世界を描いており、宮崎駿作品と似た雰囲気もありますが、ファンタジックな宮崎作品に対し、フィクションでありながらもリアリスティックな大友作品として仕上がっていると思います。
声優に有名俳優を起用していますが、これがなかなか。主役のレイを演じる鈴木杏がどうしてもクローズ・アップされますが、スカーレット役の小西真奈美もスゴいです。声の作り込みもあるでしょうが、まず顔が浮かばない。そして、初めてにしては声の演技で不自然さが際立つシーンが少ない。やっぱり演技力がものを云うんですねぇ。
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