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[コメント] H[エイチ](2002/韓国)

もうラストのオチなんてどうでもよいが。映像は綺麗に撮れてるし編集もそこそこ出来てる。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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しかし、まず押さえなければならない重要な事は、「サスペンンス=スリラー」は娯楽映画の中でも非常に難しい分野である、という事。それを覚悟した監督の根性が何よりも重要だ。脚本・殺人方法はえてして破綻してしまうものであり、完璧にこなすのは相当難しい。しかし映画に当たって、(最低限の水準さえ越えていれば)脚本以上にこの種の作品に重要なのは、画面の臨場感・躍動感と構図だと俺は思っている。

カン刑事がいきなり雨の中ライトに飛び出して同僚の車を止める冒頭のシーンから、屍体が降ってくる所、刑務所でのやり取り(特にカン刑事の心理描写としての暴力シーン)、各種追跡場面に至るまで、一言で云えば「画面が大人しすぎる」。静寂との緩急が出来ていない。この作品はそこが水準に達していない事が致命傷となっていると云うのが俺の検屍結果だ。

夜など暗いシーンが多いだけに、最後の海辺のまぶしさを催眠状態の暗示に強調してほしかった。もうラストのオチなんぞどうでもいいが、はっきりあの女刑事も催眠されていたと表現した方がまだ納得がいく。

まあシノゴノ言っても2度の突入場面でSWATみたいなのと一緒に防弾チョッキもつけずに偉そうに刑事たちが入って行く所で、この監督の根性の入り具合が知れているのだ。

(評価:★3)

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