あれだけのトラックを自分の気に行ったようにフレームに収めるのはさすがのペキンパーも大変だったろうと推測するが、個々がスイミーのごとき塊としてその存在感を示す様はやはり圧巻で、ロケ撮影ならではの砂塵等の働きぶりも、それ自体が小道具としてよく機能していた。

が、ただあれだけの筋書きをあの設定で映像として引っ張るにはやはり無理があろうというもの。トラック群もいくら迫力があるとはいえ、それ自体には『激突！』のタンクローリーのような生き物じみた魂が宿っているわけではなく、時間の経過とともにダレる感は否めなかった。

あれだけ多様な個性のぶつかり合いとなった俳優陣も全体的に悪くなかったと思うが、であるがゆえに余計マッグローのミスキャストぶりが目についたように思った。