[コメント] コンボイ(1978/米)
ペキンパー的な細かいカッティングと軽々しく用いられるスローモーション、加えてチップ・デイビスの音楽が堅実にコメディを組織する。ただ無数の巨大なトラックが走るというだけで映画は成立してしまう、映画というメディアの本質的な荒唐無稽性を暴き立ててもいる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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留置場のフランクリン・アジェイを救出するために集結したトラックがシネスコ画面の横一杯に広がるショットなんて、莫迦らしいと云えばあまりに莫迦らしいが、しかし「これが映画だよ」「映画なんて所詮この程度のものだよ」というペキンパーの教示のようにも見える(私は素直に感動してしまったのですが)。あるいは、人間を嘲笑うかのような残酷かつ愚鈍な広がりを持つUSA的風景と対峙するには巨大トラック群の威容(具体的には「体積」と「数量」)が必要だった、とも云えよう。
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