[コメント] 地球で最後のふたり(2003/タイ=日)
ごく些細なことなのだけれど、この映画のなかにある「汚さ」について二、三。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ひょっとしたら、浅野忠信は几帳面で潔癖症、なんて設定になっているのかもしれないが、日本でズボラな生活を送っていた男でもそうならざるを得ないな、と思うほど、ノイの家は汚かった。あそこで寝たり食べたりするくらいなら日本で野宿した方がましだ、と思うほどに。なおかつノイは御飯皿やコップに煙草の吸い殻を突っ込み、浅野と同じ食器にスプーンを出してくるのだから、日本人なら下痢にならなきゃおかしい。で、浅野はノイの料理をご馳走になって見事腹をこわし、そのせいで命を落とさずに済んだのだから、運なんて判らないものだ。
ついでに言えば、浅野が掃除したノイの部屋が魔法をかけたように綺麗になってゆくところと、逮捕された浅野が、ノイが人が変わったように大坂で食卓を綺麗に片付けてゆく場面を想像して微笑むシーンは、この映画でもっとも感動的なシーンであったりする(笑)。
ところで、水商売の女がセーラー服を着るっていうのは、やっぱり日本がアジアに広めた「汚さ」なんだろうな。アメリカ人にセーラー服のイメージを訊くと「マッチョマン」で、『セーラームーン』がゲイに人気を呼んだ、なんて話もあるくらいだから。浅野も横に座ったセーラー服の年増と食事をして、やっぱり何かもよおすものがあったのだろうか。そこらへん、ちょっと自分にはついていけない趣味ではあるのだが。
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