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[コメント] らくだの涙(2003/独=モンゴル)

モンゴルの地平線から現れた実に周到な佳作。漫然と待ち続けるのではなくて、祈りを込めて見守ること、その昂奮を味わえるクライマックスはある種『緑の光線』に通じる。圧倒された。
町田

ドキュメンタリとフィクションの境界線は何処だとか、何処までがモンゴル遊牧民のリアルかなんてことは、この作品を愉しむ上では実にどうでもいいことで、素材の面白さと、演出者の周到かつ繊細な気配り、即ち、人とらくだの配置・画面の切り取り方・繋ぎとテンポ・褪せた色と鮮やかな色の対比・音楽=歌の効果的な使用・その聞え方への拘り、それら卓越された映画技法こそが、俺の心を捉えて離さなかった。(僧侶の説教や、らくだが泣いた後のエピローグは正直余分と感じた。)

(評価:★5)

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