映画とはあまり関係ない事ですが…。原作のネタバレでもあります。ちなみに原作を映画の後に読んだので、不満はありませんでした。もし逆だったらどうかなぁ。

　原作も、長い長い捜査期間を淡々と記録して、結構面白かったです。やっぱり映画化する際にかなりカットしてますが、一番違うのは、アル・パチーノ演じる先輩より、マイケル・マドセン演じるボスの方に友情を感じていたって事です。

　実際、アル・パチーノの男はかなりクセのある男らしくて、最後は少し嫌気がさしてたらしいです。それに比べてボスは男も惚れるような男気のある人だったらしい。読後のイメージもマドセンがピッタリ。最後に全員を摘発したとき、すっかり仲良くなっていたボスの恋人が「あなたがＦＢＩだって知っても、彼は怒ってなかったわ。あなたはあなたの仕事をしただけよ」とか確か言ってたり、主人公も彼の事だけは最後まで案じていたり…そのバージョンも観たかったかも。

　うーん、でも哀愁を帯びたアル・パチーノに重きを置いて、映画としてはその方が正解かなと思います。