｢80日間世界一周｣を期待していた人には拍子抜けかも。タイトルの割には、それぞれの現地でのドタバタをメインにした、明らかにジャッキーのアクション映画に仕上がってます。タイムアウトの緊張感はないわ、あまりにも駆け足な展開で各地のロケを楽しむ暇もないわで、構成上の欠点は確かにあります。が、その目まぐるしいテンポが逆に今回は心地よかったです。画面から漂う無邪気さが楽しかった。

香港映画ファンには嬉しいジャッキーとサモの共演ですが、残念なことにサモの見せ場が殆どなかった。そのせいか、サモに精彩なく感じてしまいました。

アメリカで大コケしたのは残念ですが、字幕で映画を見るのに慣れていない（今作は各地での原語が結構多かった）アメリカ人（しかも今回のメインターゲットは子供だったでしょうから、彼らには辛かったはず）からすると、致し方ない結果だったのかも。こんなグローバルなハリウッド・ビッグバジェットに出演するようになったジャッキーの立場は、昔からのファンとしては素直に嬉しい、それだけにもう少しヒットして欲しかったなあ。