[コメント] 童年往事・時の流れ(1986/台湾)
風のフィルム。
音楽が素晴らしい。青みがかった映像が素晴らしい。おばあちゃんが「阿孝」と読んだだけで涙が出る。なんとノスタルジックなのか!
巧みに大人を映さない映像はチャールズ・シュルツの『ピーナッツ』を連想させる。何かを障害に対象を映すのは、ファスビンダーを髣髴とさせる。憧れの女の子と自転車に乗るなんて、なんていいエレメントを組み合わせるんだ。各ワンカットが長くて呼吸の調子もいい。青ざくろのシーンは涙が出るし、「知らないはアイドンノー、お金はワンダラー」という歌は微笑みこぼれる。
随所に風に揺れる木が出てくる。様々なものが風に吹かれる。風が重要である。
ラストの逆行に泣き、小津の残像に咽ぶ。
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