オ・デスは「なぜ監禁されたか」ばかりを追うけれど、なぜ妻が殺されたこととか、残された娘のことをもっと考えないないのだろうか？後に続く衝撃的な事実には触れないよう、都合良く「なぜ監禁されたか」ばかりを追い求めてるようにしか思えてならない。都合良く「催眠術」を持ち出すのも安易だ。「記憶喪失」で話の辻褄を合わせる安っぽい冬のドラマと何ら違いはない。

物語の根幹となる部分が都合よく簡単に片付けられてしまうため、近親相姦というタブーを映画にすることが何よりの目的だったんじゃないかとさえ思えてしまう。世界的に評価は高いようだけれど、各界の著名人の絶賛の裏には、近親相姦というタブーに対する物見憂さというか、厭らしい根性が見え隠れしているようでならない。

監督も俳優の演技も素晴らしい。だが、結局「イケナイものが観れる都合のいいファンタジー」なんでは？と思うのは私だけだろうか。

（唯一心が動いたのは生ダコ。生ダコは舌に吸盤が張り付いて痛いですがおいしいです。）

ちなみに、家族愛を超えた愛があったとしても、近親相姦は「おウチでできる手近な欲求不満の解消法」でしかないと思う。