[コメント] 強盗放火殺人囚(1975/日)
ごった煮の生煮え。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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松方弘樹の過度の面白演技(両手を繋がれて放尿するシーンとか、水責めを受けて「わぶっ!わぶっ!ずいばぜんでじだー!」とか叫ぶシーン)のせいなのか、そもそも脚本が元からそうなのかは判りませんが、「コメディ」「脱獄」「アクション」「バイオレンス」「人情」などの様々なテーマが全く混じり合ってくれていません。それぞれは良い物を持っているのに、シーンとシーンの繋ぎが唐突だったり展開に無理があったりで、観ているこっちが何度も置いてけぼりを食らうんですよね。松方が看守を撃ち殺すシーンも突然すぎて無理があるし、銭湯での乱闘なんて急にコントみたいになっちゃうし。結局、あれもこれもと「詰め込むこと」を最優先しちゃったってことなんでしょうね。
ただ上で「それぞれは良い物を持っている」と書いた通り、個々で見ると笑ったシーンや泣けたシーンは結構あったように思います。その大半は若山富三郎絡みだったんですけどね。この人を中心に据えて人情コメディにしちゃった方が良かったんじゃないかと思うくらいです。
というわけでそれなりに楽しくは観られたのですが、終わってみると何がしたかったのかわからない、やけに凸凹とした印象が残る映画でした。
ちなみにラスト、あのまま若山富三郎を警察に捕まらせてあげていたら、多分死なずに済んでたよね。連れて行こうとする度に「もうやめてあげてー!」と思いました。
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