[コメント] コーヒー&シガレッツ(2003/米=日=伊)
オムニバス作品ってことで観賞後の作品全体としての印象は薄くなりがちだが、ジャームッシュの映像・音楽・脚本のエッセンスが凝縮されていて、ジワジワ効いてくる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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11本もエピソードがあるわりには、質のバラツキが大きくはないように感じられた。
初っ端の「変な出会い/Strange to Meet You」。 ベニーニが最初に画面に登場するってだけでテンションが上がったが、関係性のよくわからないとぼけた2人にガツンとやられる。この笑いの感覚が自分にとってツボ過ぎた。
さらに、バストショットやウエストショットで中盤まで画面構成させておき、引きのショットを最後にもってくる心憎さ。全編通してカメラの主張が強いタイプの映画でもないが、しっかりと仕事をしているのが伝わってくる。
こうして、最初のエピソードでまんまとジャームッシュワールドへ引きずり込まれる。
ラストの「シャンパン/Champagne」では、テイラー・ミードが乾杯の後に寸暇を惜しんで昼寝をしている様を、自分もその場にいるような温かい気持ちで見守りながら、幕を閉じる幸せよ。
芸達者な役者陣たちも、しっかりとジャームッシュに調理されていて、何度でも味わいたくなる中毒性がある作品だ。
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