[コメント] パッチギ!(2004/日)
一見対立的に見える「けんか」も
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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対立的な両者が仲良くなるひとつの要因になりうるのかもしれないて思った。
支配−被支配、搾取−被搾取の関係といった過去の歴史的事実や、イデオロギー、主義の違いといった対立的な要素を国家や政治的レベルで直接的に何とかし、対立を解消すしようとする、という方向性もあるが、この映画は、そのようなレベルではなく、地方都市や、個人レベルでの共通経験や事実の積み重ねから、そのような対立的要素を乗り越えてお互いが仲良くなっていく過程が描かれていたように思える。
映画を見ていると、そのような大きなことを問題にしたくて作ったような場面もあるように思えるが、だからといって主人公たちは例えば社会運動に参加する、という方向にも向かわず、学生運動に参加している学生をちゃかすような場面も見受けられる。社会批判を声高に訴えるわけでもなく、今自分がいるこの場所から生まれつつある変化のきざしを描いている。
そこらへんが今風な気もするが、ただ国際的な問題や、政治的な問題と個人の関連の強い弱いや、それらに対する意識の高い低いといった程度の違いがあるような気がする。
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