[コメント] ジョージ・ルーカスのTHX−1138(1971/米)
若き天才が放つ荒削りな観念世界。061203
若い天才が思いのままに作った学生映画に近い荒削りなノリが非常に味わい深い。台詞や描写は非常に抽象的で観念的。映像や編集もできる範囲内ながらやりたいことを思う存分やり尽くした満足感に満ちている。そして、その若さ故の最先端病により、自己満足に過ぎる過剰感と説明不足が混在するアンバランス。逆にそこが非常に魅力的である。
SF描写は野暮ったさに満ちているが、実際に21世紀になった現在、車が宙に浮いてたりロボットが闊歩している訳でもないとなれば、この作品のレトロ未来感も、あながち間違ってはいないようにも思われるし、薄暗いコンクリの中の未来の息遣いは、当時に思い描かれた未来像として逆にリアルに感じられる。
実は、ここのあらすじを読むまで内容はいまひとつ把握できずにいた。それでも、独特な雰囲気に溢れていて、私は飽きない。
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