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[コメント] 喜劇 団体列車(1967/日)

2作目は瀬川喜劇の傑作。人情過剰に陥らず最後までコメディを忘れないのが素晴らしく、とりわけ夜の埠頭のギャグがすごい。そして人間万事塞翁が馬の感慨がもたらされるのだった。城野ゆきは本作が代表作だろうか。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
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雑貨店から出勤、女学生に眼取られて自転車事故起こしそうになる渥美清。この冒頭からして冴えている。朝礼で増資運動。団体旅行客の勧誘合戦、大辻伺郎の相手の社長は上田吉二郎。うどんの鍋洗わず味噌室作るミヤコ蝶々、娘の城野ゆきを渥美とふたり置き去りにして二度目の風呂に行く笠智衆、渥美の口から吹き出したコンニャクをグラスの水につけて再び口に放り込む早芸。どれも胸のすく素晴らしさ。

佐久間良子と息子と三人で宇和島の巨大なスパランド、温泉でワニに襲われるショットが実にバカバカしい。ミカン畑息子が寝込んで看病して、実に見事な朝日が映る。終盤に団体旅行で登場人物集合になるのが上手い。高知行。挿入歌は東ひかり唄う「駅弁小唄」。

大原麗子みたいな美人の城野が渥美に相手にされないという処に本作の味がある。最後はしっかり結婚してハッピーエンド。渥美が佐久間に可愛い人とキスされて海に落ちる夢落ち。そして二日目の晩にもこれが反復されるのが最高に面白い。場所も同じ海で同じアメリカの夜で同じように海に落ちる。このギャグで本作は名作になった(面白いことに予告編ではアメリカの夜のフィルターかかけられず昼のシーンになっている)。佐久間が他の男と結婚するのは二作目にして定番か。最後に家族になった佐久間と船ですれ違う。

クライマックスの子供の列車事故からの救出もいい。この子は冒頭以来すぐいなくなる。神隠しに合いやすいタイプなのだろう。夜のシルエットが剣呑で、渥美と一緒にコケてみせるキャメラが客を驚かせて上手い。走り去る列車の赤いランプがいい。

奥道後国際観光が協力、渥美の出勤先は伊予和田駅とある(予讃線の堀江駅の由)。助役試験の二次面接のお題は「四国鉄道の赤字をいかに克服すべきか」。四国鉄道ってのはフィクションの強調なのだろう。一作目は渥美の妻だった楠トシエはなぜか僧侶河野秋武の妻役でほとんど登場しない。左卜全はOPクレジットに名前があるのに登場しない。珍しくも本編の最後に三作目の予告がつくのがプログラムピクチャーっぽい。

(評価:★5)

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