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[コメント] 海を飛ぶ夢(2004/スペイン)

「愛」に溢れた作品です。2006.3.8 DVD視聴
中世・日根野荘園

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ひとことでは、言えません。決して泣ける映画でもありません。

これは、人が生きていく上で、永遠の課題かも知れません。

生きることは、権利なのか?義務なのか。尊厳なのか?あるいは、地獄なのか? 人は死ぬために生(う)まれるのか? 生(い)きるために生(う)まれるのか?

ただ、この映画には、「愛」が溢れています。

周囲の多くの女性達。父兄甥・・・運転手。多くの真の友(とも)たち。あるいは、牧師やその付き添い。

また、次に続く人への希望。それは、息子(甥)かもしれない。生まれた子かもしれない。病気で悩む人へ、かも知れない。

さらに、我が身にふりかかった場合。どう感じるだろうか? きっと、死を選ぶだろう。(でも、死ねない。と思う)

あるいは、父だったら。兄の気持ちは。甥なら。弁護士の夫は。・・・と。

なぜか、『ショーシャンクの空に』と『グリーンフィンガーズ』を思い出した。どうすることも出来ない環境の中で、人は、歳月と共に何かを悟るのかも知れない。

もっともっと、深い意味があるのかも知れない。20年後もう一度観れば、「死の尊厳」がさらに、わかるかも知れない。(まだ私は44才)

あと、国とは何だろう。『K−19』のように国が犠牲を強いるときもある。今、イラクや世界中で多くの人が犠牲になっている。あるいは、毎日、飛び込みや投身自殺あるいは、介護に疲れた家族が心中するようなニュースをよく聞く。

今日は何人死んだ。この犠牲者は何人。と数値で軽く言っている私自身が薄情で情けなくなってきます。

本当に、考えさせられる作品です。

最後に、主役の男優は、若いシーンの時も、同じ人ですよね。 それもすごい。

2006.3.8 DVD視聴

(評価:★5)

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