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[コメント] Shall we Dance?(2004/米)

今こうして、私がこのサイトに書き込みをするぐらい映画好きになったのは、実はこの監督のおかげ。主演の二人、日本版のリメイクということの話題が大きいが、私は監督の技量を評価してあげたい。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







マイフレンド・メモリー』という映画を一番最初に見たのは、うちの近所のシネコン。当時の彼女に連れて行ってもらい、シネコンって便利なんだな、とか思っていたけど、どうしてもこの映画が見たくなったので、デートを待てずに、一人で見に行きました。

で、私はノックアウトされ、「映画って何て素晴らしいんだ!」と、自分の中に今まで無かった新しい世界が開く瞬間を感じた映画。以来、私は足しげく映画館に通うようになり(あくまで映画館!、ビデオじゃダメなんだ!)、その数は年間100本を越え、200本も越え、『海の上のピアニスト』『ムーラン・ルージュ』『クレしん・戦国大合戦』などのお気に入りの映画は、何度もスクリーンに足を運んだりもする。そんな私の「起点」となる映画。

本作に話を戻そう。まずこの映画、リメイクされるにあたって、たしかアメリカの批評家さんたちにボロクソに言われてたはずだ。「日本の上質な名作を台無しにした!」だとか、前評判は散々で、一気にラジー賞候補かといわれていたけど、公開されるや、意外に見た人の評判も良く、興行収入も、「思ってたよりは」だけど良かったみたいだし。

で、実際見た感想は「安心してみていられる、やさしい映画」。こういうやさしい雰囲気は、監督の技量といってあげてもいいのでは。そして、想像以上に「日本版に忠実」だった。「だから安心」なのかもしれないが、「ハリウッド的」にすればできたものを、しなかった勇気を誉めたい(手抜きじゃなくてね)。

ギアは、いいね。現実離れしたサスペンスやスペクタクルじゃなく、「身の丈」の映画で魅力を発揮する人。でもそれ以上にジェニロペの「抑えた演技」に感心した。いつもなら「私が中心!」な人なんだけどね。それでもギアを通して役所は見えたけど、ジェニロペの向こうに草刈民代が見えない。ちゃんと演技できるのね。

あとは「渡辺えり子」役の方が最高。ってより「そっくり」なのか?竹中直人役以上に。

なんだか、誉めてばっかりで、イヤになるけど、「楽しめた」ことは確か。

「日常の連続」のなかで、不意に広がる全く新しい世界・・・・・・。彼には「ダンス」、僕には「映画」。彼には「ポリーナ」、僕には「ピーター・チェルソム」。ありがとう!

(評価:★5)

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