コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] レディ・ジェイソン 地獄のキャンプ(1988/米)

TSUTAYAのポップに「良い出来です」と書いてありました。ホントになかなか良い出来でした。
Myurakz

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 「キャンプ地」と「殺人鬼」以外『13日の金曜日』とは何の関係もないので、この邦題はちょっとどうかと思いますが。大体これシリーズ2作目だしね。

 で内容はというと、殺人に「過度の倫理観」というしっかりとした理由付けが為されているのがいいです。これがあることにより、次に誰が何故狙われるのかがしっかり判るから展開に乗りやすくなる。実際『アダムス・ファミリー2』などにも描かれている通り、サマーキャンプという場所が持つ潔癖な倫理観って、ちょっと微妙に恐かったりするんですよね。「ハッピーキャンパー」を歌うシーンは正にその象徴。

 しかもその「共感できる恐さ」の上に、「親に女装を強制された殺人鬼」という「意味の判らない恐さ」が上手く乗っかってます。性別不明にも見えるパメラ・スプリングスティーンの顔の効果もあり、設定とキャスティングがかなり効いているわけです。

 事実その他の撮影や演技はB級もいいとこで、安いポルノみたいに見えるシーンがいくつもある。でもその中で淡々と殺しを続けるアンジェラを観るうちに、「次は誰がどうやって殺されるんだろう」と徐々に腰が入ってきてしまうんです。特に後半、倫理が暴走して誰彼かまわず殺し出してからはかなり面白い。アンジェラを乗せたトラックのオバちゃん辺りになると、こちらも「殺られる!殺られる!あぁもう殺っちまえ!」くらいのテンションになっていました。

 また映画とは直接関係ないんですが、「ブルース・スプリングスティーンの妹とマーチン・シーンの娘の共演」という、豪華なんだかどうなんだか判らない出演陣も無駄に面白いと思います。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)ナッシュ13[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。