[コメント] レクイエム(2004/米=独)
オープニングの、必然性の全く無い時間軸をずらした導入にきょとんとして、以降置いてけぼり。ヴァン・ダムそのものが必然性なので、別にそんなものどうでもいいといえばどうでもいいのだが・・・ 2007年8月ビデオ
シリアスにするならシリアスにするで、ヴァン・ダムにするならヴァン・ダムで、その辺りを上手く往復しなければ、どっちつかずの中途半端な作品になってしまうのではないかと思う。この作品そのものがそれを象徴している気がしてならない。
シリアスな路線を追求して、リンゴ・ラムの『ヘル』のように(少なくとも私の中では)中々できの良い作品も作れているところを見ると、ヴァン・ダムを操れるのは香港出身の監督のみなのだろうか、とさえ思えてしまう。勿論、そんなことは無いのは、彼の出演作を見ていけばわかることだが。
あと、とってつけたようなラストもいただけない。ヴァン・ダムの映画だからいい、と言えばそれまでだが、この映画がシリアスな路線を狙ったのか、ヴァン・ダムの魅力を全開にすることを狙ったのかが今ひとつ分からないので、強引な終わり方にしか思えなかった。
もう少し予算をかけて脚本を練って、キャストを増やしてやれば、面白くなるんじゃないかと思うんだけども。復讐の連鎖と、物語を貫くヘビーな感覚は、決して嫌いではない。それだけに、中途半端な語りに終始してしまった点が残念でならない。
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