[コメント] ミリオンダラー・ベイビー(2004/米)
イーストウッド映画の登場人物は、罪な過去を背負っていたり、罪なことをしようとしたりする。彼は、状況によってはとんでもない罪を犯してしまう存在であるという人間の本質に激しく挑みかかる。それは「原罪」などという生易しいものではありえない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
上位頚椎の損傷であるから自分で呼吸はできない。常時、人工呼吸器で強制的に換気しなければいけない。『AIKI』のようなスポ根的状況と決定的に異なるのはこの点である。
辱創は一度できてしまうとなかなか治らない。時には敗血症の原因となり四肢切断を余儀なくされる。これは生きている限りつきまとう。
しかし、悪性疾患ではないから、そう簡単には死なないし、死ねない。世界の中心で愛を叫ぶわけにもいかない。救命のためと称してひどい治療を受け続けなければならない。
従って、フランキーの選択は、是非はともかくとして必然であった。必然という言葉すら相応しくない。理由はどうあれやってしまったのである。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。