[コメント] クローサー(2004/米)
力のある画面であることは認めるが、しかしマイク・ニコルズらしく嫌らしい演出の連続だ。例えばストリップクラブでのナタリー・ポートマンとクライヴ・オーウェンのシーンは緊張感のある良いシーンだが、最後に彼女が脱ぐのを見るオーウェンのカットで目のエクストリーム・クローズアップにズーミングするセンスが破廉恥だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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また、悉くセックスシーンを割愛しセリフで告白させるプロット構成−ジュード・ロウとジュリア・ロバーツ、クライヴ・オーウェンとナタリー・ポートマンそれぞれの関係の変転と行為(セックス)の省略−は観客を驚かす効果はあるのだが、驚きというよりも戸惑いの方が大きいし、告白が真実かどうか、という映画的な謎の面白さに繋がるわけでもなく、全く逆効果ではないか。ファーストカットと円環となるラストの舗道を歩くポートマンのスローモーション・シーンでも、道行く男たちが振り返る様がイヤらしい演出で、本当にニコルズのセンスには私ついていけません。
ただし4人の俳優の演技は見応えがあったし、ナタリー・ポートマンは彼女のルックスでは難しい役柄だと思うのだがとてもよく頑張っている。彼女の繊細な表現は特筆すべきだろう。ラストの扱いも含めて本作はポートマンの映画だ。
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