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[コメント] 炎のメモリアル(2004/米)

舞台となった消防署じゃないが、撮影、美術、音楽など主要なポイントをジェイ・ラッセル監督組と言っていい気心知れたチームで固めた安心感が安定感にもつながっており、地味ながら見所の多い佳作となっている。
ナム太郎

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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正直言って、回想シーンを駆使した展開はオムニバス的で、深みのある物語性を好まれる向きには今ひとつという印象を与えるかもしれないが、極力CGを控えたという炎の迫力は確かに本物。突然大きくなった炎に動揺してキャメラが揺れるところなどは、むしろ好ましく受け取ったりもした。

ホアキン・フェニックスジョン・トラボルタ等、そこそこ名の通った実力派を揃えた役者陣が期待にそぐわぬ好演を見せているのも嬉しい。ジャシンダ・バレットなんかも写真で見るより映画のほうが数段綺麗で、熱い熱い男の話にほのかな潤いを与え好印象だった。

殉職という悲劇は悲劇として受け止めながら、それまでの消防士としての彼の姿に賞賛の拍手を贈るラストが、9・11で無くなった消防士たちをも意識したものであることは周知の事実だが、それはそれとしてあのシーンは、天国へと旅立ったジャックが千の風になって皆の心に舞い戻ってくることを信じずにはいられなくなるよいシーンだったと思う。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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