[コメント] バットマン ビギンズ(2005/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
私たちが見ていたテレビシリーズのバットマンとは、もっと親しみやすくてコミカルで、特にロビンとの掛け合いが楽しかった。それも当時テレビでアメリカンジョークを味わうかのような新鮮さで、彼らのアイテムが毎回新しい。
そのアイテムはこの映画のシリーズでも十分役立っている。それが面白い。
さて今回の映画は、『バットマン』の成り立ちから入る。 その過去と幼い頃の苦悩、そして彼の行く先をいざなう様々なエピソード。 それが、最後の最後で自分を育てた師匠との対決となる。 このような残酷なストーリーでありながら、映画はとにかく見せる。
ブルース・ウェインの正義そのものがこのシリーズを押し続ける。
しかし彼の正義は、必ずしも頑ななものではない。
なぜなら、彼をバットマンにいざなう修行のエピソードから、ゴッサムシティを滅亡させることが正義である、と語る師匠と、ゴッサムを守ろうとするウェインとの戦いとなって、最後激闘するのだ。
これは精神論と現実論の戦い。 そしてその戦いはラストのクライマックスへと進む。 見事な展開だ。
それにしても、よくぞこれほどまでに金をかけたものだ。 特撮の技術力向上も良いのだが、とにかく壊す壊す壊す。 アメリカ映画そのものを象徴しているようだ。 これがアメリカ映画である。
最後、地下鉄がビルの地下に落ちて、ビルの基礎を壊さんとするシーンは9・11を予感させるようなシーンとなっている。
リーアム・ニーソンはうまい。 こういうアニメ的な映画にも真剣に取り組む。 そして全力で戦う。 素晴らしい役者である。
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