[コメント] 星になった少年(2005/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
実話と知らずに観賞の後、ここのレヴューで初めてその事実を知った。 が、実話と知ったところで評価は然程変わらないので当初の感想どおり書き綴る。
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前半、動物達の名演にも助けられてつかみはOK。
強い母親を演じる常盤にも元来意志の強そうな眼をした彼女、違和感はない。 寧ろ、母親役を演じたことによって、役者としての幅が広がったんじゃないかな。 動物含めて大家族ってのはどこか羨ましい。
学校に於ける哲の存在。姉は嫌われてやしないのに、何で哲だけ虐められるの?って 疑問。同じ家から通ってるなら姉も同じ臭いがしてもいいものを・・・。
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中盤、哲、タイへ。 タイ人との交流はぎこちない。 柳楽君の表情が無機質で、別れのシーンも観てるこっちが戸惑うくらい。 タイ人は人懐っこそうで、泣いてるシーンなんかホントに悲しいんじゃないかって 思ってしまう。一瞬、『うるるん』かと思ってしまった。
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後半、哲帰国、その後。 父や母との対立。
動物調教の仕方を巡っての父との対立。 大勢の前で恥をかかされた父親は言ってはならない言葉を吐き捨てる。 それは言っちゃいかんだろう。子供は親を選べないんだから。 酷すぎる。
進路を巡っての母親との対立。 ここは後半の伏線となるはずだけど、既に哲の本心は観てるこっちとしては 見え見えなわけで、ただただ母親の無理解振りに腹が立つだけ。
言葉足らずな哲が、象さんショーの冒頭で本心を垣間見せる。
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そしてラスト。 タイトルからして「いつか死ぬんだろうな〜」くらいの感覚で観てたらホントに死んで驚いた。葬式のシーンで象がいくら涙流しても「泣けね〜」って冷めて見てたら最後に再び蒼井優登場。当たり前なことに気付かない母に、哲の本心を伝える狂言回し的な役回り。
屋根の上。 突然母(常盤)の慟哭。ついつい「え〜 い あ〜 君から〜」もらい泣き。 もらい泣き。まさにもらい泣き。それくらい母の、常盤の涙はすごかった。
ストーリーに感動した、と言うよりは常盤の芝居に感動した。
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音楽はもはや音だけで教授と判る。感動的なBGMなんだけど、 何かの映画に使われてたサントラに似てんだよな〜。 もちろん坂本龍一自身の作品なんだけど。そちらに気を取られてしまった。
以上。
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