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[コメント] 姑獲鳥の夏(2005/日)

本の映画化って、どうも当たりがなかなかない気がする…
狸の尻尾

面白そうなのに、好きそうな雰囲気なのに、入れ込めない。これもまた、そんな映画だった。服装や小物、映画全体の雰囲気など、視覚的な部分では心くすぐる部分が多々あったけど。肝心のお話がどうにも…。原作は読んだことがないのでなんともいえないけど、浅いというか、深みのないというか。

どうしてそう思うのか。

小説を映画化した場合、決められた時間枠に詰め込むために掘り下げられない部分、端折られた部分がたくさん出てくる。それが、原作を読んでいないというのに、感じられる。

はじめに物語りありき、ではなく。こういうストーリーを基に、映画をつくりたい。だったら。映画という媒体に合うように、その物語を作り上げることができる。でも。「本」というかたちで完成してしまっている物語を、映画という枠にむりやり押し込めようとしても。合わないんだよね。そのまま枠だけ変えようとしても。本と映画、同じように物語を楽しむ媒体だけど。似て非なるものだと思う。だから、もし映画化するならば。原作に沿ってつくるのではなく、その物語の核となるものや、エッセンスはそのままに、全く別の表現をとるというのが、ベストなんじゃないかと思う。…んだけど、そうしたら、原作っていうより原案になっちゃうのかな。。

まぁ、とにかく。すでにできあがってしまっている「本」というものを映画化するということが、あまり好きではないかも。ということでした。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)鎌倉ルパン[*]

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