あいかわらず、世界一不器用な演出をする豊田利晃。とてもプロの仕事とおもえないほどの朴訥ぶり。デートのときにこれ観ちゃったら破局間違イ無シ。本作で日本の単館系映画監督はプロなのに画作りが中途半端に下手過ぎるのだとあらためて実感した、なに手前勝手におもいこみしてんだろう奴らあんなんで金もらっていいっておもっちゃってんのが不思議だぁね豊田利晃程の天然素材なら話は別だけどさ、この映画は、御自身のコメカミに金槌を撃ちふるわれる、豊田利晃渾身の一発。

いや、大楠道代姉に、ってわけじゃない。この方はこの映画の唯一、キュートでほっとする。

それでも、そんな彼女がいても、席で観ながら、ちくしょうふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなってずっとブツブツいいながら、でも映画が終って席をたって外に出て、煙草をすってようやく落ち着いて、あぁこの感覚なんだっけって思いだそうとして、思いだしたんだけど、畜生。

あぁもういいや。俺はこの映画を観て良かった。問題はこれからだ。