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[コメント] スクラップ・ヘブン(2005/日)

李相日版『太陽を盗んだ男』という印象。アナーキーで骨太な映画です。
TM(H19.1加入)

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 平凡で「糞のような」人生を変えたいと願う男が行動に移す、確かに人生は変わっていき、その変化を楽しめるうちはいいけれども、徐々に「一体自分はどうしたいんだ?」という疑問に捉われてしまい、「世界を一瞬で消す」という破滅思考に陥ってしまう・・・・・・。  結局、オダギリ・ジョーの言うように「想像力」が足りないんですよね、人生や社会を変えるとどうなるのか・・・・・。

 おそらく「世界を一瞬で消す方法」の「世界」とは、いわゆる「世界」ではなく自分自身とその意識の中にある「世界」のことなんだと思います。オダギリと栗山千明が消すことができた(と思われる)「世界」を、結局消すことが出来なかった主人公の虚無感が非常に胸に突き刺さってきました。

(評価:★4)

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