[コメント] もし、あなたなら〜6つの視線(2003/韓国)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
全体を通して、虐げられている人々の描写ばかりで、「それで、我々はどうすればいいのか?」という視点がすっぽり抜け落ちている。これだと単に「こんな悲惨な人がいます」で終わってしまうのではないか。「どうすればいいかくらい自分で考えろ」と言われるかも知れないが、せめて監督たちの考えくらいは知りたかったところである。
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以下、一編ごとの感想。
「彼女の重さ」:監督である「太ったおばさん」が自ら登場するのは度胸があるが、そうすると「これって監督のヒガミからできた作品なのか?」とあらぬ邪推をしてしまう。いや、太った人に対して他意はないのだが。★3
「その男、事情あり」:で、Aさんの家に塩をもらいにいった坊やはどうなってしまうんでしょうか。そのへんをもっと分かりやすく描いてくれていたら…と思うのですが。しかしこんな窮屈なマンション、住みたくないなあ。★3
「大陸横断」:これは素晴らしい。最後に彼が試みた“大陸横断”があえなく社会に阻まれる様子が切ない。もう少し長い尺でやっていたらなかなかの佳作になっていたのでは…と惜しまれてならない。★4
「神秘的な英語の国」:このような手術が現実に行なわれていることに衝撃を覚える。これって子どもの虐待に当たらないのか? そんなに英語を習得させたいなら、親が手本を示せ!…と他人事ながら憤ってしまう。英語圏の人が観たらどう思うのだろう。★3
「顔の価値」:これって人権がどうのというより、ただの怪談噺じゃないか! 良くも悪くも、この部分だけ浮いている。★3
「N.E.P.A.L」:「ネパール語は精神病の人が話す韓国語のように聞こえるんです」って…、おいいくら何でも、言い方ってものがあるだろう。ネパール人が聞いたら怒る(どころじゃ済まない)ぞ。★2
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