[コメント] 男たちの大和 YAMATO(2005/日)
昔見た文献や映画が脳内でどんどん補完していく。そうでないとちょっとつらい。骨太なストーリーではあるが、過剰な音楽と緩急のない物語の速度、TVのバラエティのようなテロップらが、まさに動きのとれぬ大和のように眼前に塞がる。
特に前半にテロップで過剰に説明をしたかと思えば、中盤から後半の描写ー伊藤長官の退場の仕方とか敗退を余儀なくされたレイテ沖海戦のあっけなさやらーちょっと戦争を知らない世代には、不親切な描写も見られる。写真館の話など、多分に多くカットされた場面もあったのだろう。でもそれだけカットされて、この冗長さか。このような戦争の映画に面白かったとかそうでなかったとか言いにくいが、もう少し神尾の視点にどっしり据えて大和乗組員の群像劇を捉えてもよかったのでは。
たぶんにこの不親切さは、我々各々に戦争世代から聞き、話し合い、語り継ぐ「意味」を残している、と思いたい。明日香丸に乗った、いささか無理のある「3世代」はその象徴なのであろう。
絵作りで言えば、いくつかのシーンが同じようなカメラワークか、もしくは同じカットであるように見えたのは、残念。3300人もの乗組員を乗せていると感じさせる大和の絵も巨大なスクリーン狭しと映ることも少なかった(YVのCMのほうがよほど巨大感を感じさせた)。
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