いかにも長い。怪獣映画になんの思い入れもないわたしは、いつもこの手の映画の前半部分、人間がうだうだやってるシーンで眠くなる。「わかったから、はやくゴジラだせよー」ってな感じで。本作も船中のアンとジャックのキスシーンのあたり、かなり眠気と戦わなければならなかった。

で、そうまで時間をかけている割には登場人物の内面が十分に描かれているともいえない。唐突にアンと恋に落ちたジャックと後がないカールはともかくとして、他の船員たちはなんで大して面識もない一女性を命を賭けてまで救おうとするのだろうか？ジミー少年と船員との物語も投げっぱなし。カールの「愛するものを破壊してしまわなければいられない性格」というのも説明不足。SEEで補足するつもりってのは無しですよ、ジャクソン監督。

コングと恐竜のバトルシーンはさすがに素晴らしかった。あのテンションで２時間にまとめて気軽なエンターテインメントにするか、もしくは人間ドラマをじっくり描いて５時間にするか。どうも中途半端などっちつかず感があり。まあ５時間だったら、わたしは観に行ってないだろうが。