[コメント] マカロニ・ウエスタン 800発の銃弾(2002/スペイン)
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テーマパーク建設のために買収されたウエスタン村を工事から守るために立ち上がった老スタントマンの孤独な戦いを描いたアクション映画。
前半のどたばた騒ぎ中心のストーリー展開を我慢すれば、後半は西部劇専門のスタントマンとしての意地とプライドを頑なに守り続ける老スタントマンが警察には向かってでもウエスタン村を守ろうとする篭城銃撃戦となり、随所で繰り広げられるマカロニウエスタン調のガンファイトもそこそこ迫力があって楽しめる。
しかし、主人公フリアンの仕事仲間であるシャイアンが劇中で見る限りでもウエスタン村を買収した社長に金で動かされてフリアンとの対決に挑んでいるので、せっかくのラストの一対一のガンファイトがあまりかっこよく決まってなかったのが残念。マカロニウエスタンの世界観を押し通すなら、もっとスマートにかっこいいスチュエーションを考えて欲しかった。
それと、カルロスの母ラウラの心情が今ひとつ描ききれていない。途中までは夫を事故で殺したフリアンをかなり憎んでいたのに、終盤になってウエスタン村からカルロスを連れて帰る時に、車中でカルロスに同情して、ウエスタン村に引き返した根拠がよくわからない。それだけカルロスのフリアンに対する思いに同情したのだろうが、カルロスとラウラとの絡みが全体的に少ないので説得力に欠けていた。
映画としては前半1時間もフリアンたちのどんちゃん騒ぎに時間を割くぐらいなら、もっとフリアンとラウラとの間の過去の経歴や心理描写に焦点をあてて、エピソードを膨らませた方がよかったのではないのかという気がする。
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