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[コメント] スタンドアップ(2005/米)

ジェンダー問題に関して考え直させる。嫌でも嫌と言えない、そうされても仕方ない、我慢するしかない、味方もいない状況で立ち向かった彼女の勇気、力強さが生んだ世界を変える大きな一歩。
deenity

ジェンダー問題に対して強烈に訴えかける映画だった。 当時の常識として、女性が家に入らずに働きに出るというだけで変だと思われる時代背景があり、ジョージーもその一人であるわけだが、何をされるよりもつらくさせたのは、味方がいないという孤独さだったと思う。圧倒的に権力を持ち、集団で団結し、女が男に逆らうな!という従うしかない現実を前にして、同じ思いをしているはずの女性たちもジョージーを批判する。さらには家族である父親は頑固に娘を否定し、息子とは問題があり母を許せず否定する。この味方がいない逆境の中、「やめて!」と言えた彼女の意識が素晴らしかった。女性であるだけで差別される、という今でいえばおかしい世の中に対して、彼女の想いが伝わり、連鎖し、勝利に結びついた世界的に大きな一歩だったと思う。

この映画のタイトルは原題が「north country」であるが、邦題の方がメッセージ性がありよかった。ただ映画にするにあたって多少婉曲的に表現されてるシーンも多かったはず。もっとストレートに当時の現実を映した方が、よりメッセージ性も強くなり、感動を生むことができたのではないかと思う。

(評価:★4)

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