[コメント] ロッキー4 炎の友情(1985/米)
前作(ロッキー3)の終わりから始まる。2でも3でもそうで、今回3回目。またかよ、と思わないでもないが、もしかしたら日本で言うところの『寅さん』みたいな、定型的なシリーズ物を目指していたのかもしれないし。
しかし、前作(3)からの「アイ・オブ・ザ・タイガー」で始まるのはともかく(さすがに名曲)、ストーリー進行に関わりなく次から次へと楽曲が差し挟まれるという、ほとんど全編MTVみたいな作品になっていた。前年(1984年)に『フットルース』とかが流行ったりして、これが今風の映画の撮り方だとスタローンが思い込んでしまったみたいな事情だろうか(多分そうだ)。学習意欲の高い謙虚な人柄がうかがえる。
とは言えアポロのリング登場シーンの愉悦といったらこの上ないのである。わお!ジェームズ・ブラウン本物じゃん!とまず感動したし、アメリカ人のこのノリ! このノリノリ! エンターテイメント気質とでも言うのだろうか。♪リビニナメ〜リカ!アメリカ最高!みたいな。ホワイ・アメリカン・ピーポー!? 雰囲気に気圧されながらも呆れて見ているというドラゴ(ソ連の国家アマ・チャンプ。=ドルフ・ラングレン)の描写もさりげなく良かった。
2025年のいま観ると、こういうものに関税をかけようとか言ってるアメリカ政府の対応って愚の骨頂だとしか思えない。トランプの頭の中の「グレート」なアメリカのイメージって実はこんななのではないか(多分そうだ)。
今回、ロッキーとドラゴの対決シーンはさほど感動できなかった。打たれて打たれて耐えに耐えて最後反撃するという、過去作品からなんら進歩のない寸分違わぬ展開なのだが、観ている僕の体調でも悪かったのだろう。
振り返るだに、ロッキーのテーマが今作は流れてなかったのではないか? これはいただけません。
75/100(25/5/10TV録画見)
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