[コメント] Vフォー・ヴェンデッタ(2005/米=独)
突っ込みどころは多い映画なんだが、いかにも気取ったしぐさや台詞の一つ一つが、意外なほどに、それらしい雰囲気を醸し出し、オーソドックスな物語にみているものを引きずり込んでくれる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「マトリックス」チームが再結集して製作、というのがウリのようで、確かにそんな気がしないでもないが、それはあくまで言われてみたらそんな雰囲気があるという程度。
近未来の独裁国家となったイギリスを舞台に、自由と民主主義のための「革命」が破壊活動としてしかありえないような雰囲気や、一方で個人的復讐心に燃えての要人暗殺など、案外、突っ込みどころは多い映画なんだが、いかにも気取ったしぐさや台詞の一つ一つが、意外なほどに、それらしい雰囲気を醸し出し、強大で邪悪な権力にたった一人で立ち向かいついには民衆を動かし、革命を勝利させるという、オーソドックスな物語にみているものを引きずり込んでくれる。
劇中にも登場する「岩窟王」も、脱出後、成功者として現われ復讐を果たすという点ではモチーフになっているが、ストーリーのほうを見ていると、「怪傑ゾロ」の方に近いんじゃないかなという気もする。
ただ何にしても、こういういかにもそれらしい洒落た、余裕を感じさせるアクションや爆破シーンなどは、自分の好みにはぴったりあっている。
最初の、音楽にあわせて手を振って爆破のタイミングを合わせるところなどは、わざとらしいんだが、白いマスクと黒ずくめの衣装とマッチしてよい感じだったし、短剣を主体としたアクションシーンは、派手に撃ちまくるだけのガン・アクションに比べれば斬新で目新しい感じがした。
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