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[コメント] フル・モンティ(1997/英)

小さい頃、立ちションが憧れだった。
NAMIhichi

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







別に私は変人ではない。

「ねえ、子どもの頃、立ちションしてみたくなかった?」 と同性の友達に聞く勇気はない。私はそういうキャラではない。友達も「うん」と答える勇気はないだろう。友達もまたそういうキャラではないからだ。大人になって、お互い自分をよく見せるのがうまくなったことよ。小学生の時にでも聞いておけばよかった。

そういうわけで、冒頭、トイレで立ちションをしている女性を見て、一瞬唖然としたが、そういえば私も昔やってみたかったな、やっぱりみんなやってみたいもんなんじゃんと一人納得した。婦女子のみなさんどうですか?昔は女も立ちションした時代がありました。

立ちションはおいといて、思ったほど笑える映画ではない。カード使いまくりの奥さんが、実はノームが嫌いと言うところが一番うけたくらいだ。

でも、主人公たちは私たちと同レベルの気の弱さ。ほんとうに脱ぐの?その体型で?知ってる人の前だよ?と思いながら彼らの葛藤につきあう。「もし自分だったら」という問いをもてあましながら。

プロのストリップ・ショーに金を払うのは当然だ。肉体もショーも洗練されていて金銭的価値がある。フル・モンティの場合は、商品価値のない体を素人が披露するという、その勇気や心意気に金を払うようなものだ。お前ら、そんなたるんだ体よく人前にさらせるな、すごいぜ的な。

だからストリップもあの程度でいい。逆にあの体型で真剣にやられては、名前も顔も知っている連中がリアクションに困り、今後のお付き合いに支障が出る怖れもある。

若干一名往生際の悪いヤツがいたが、最後はみんな余裕があって楽しそうでよかった。やっぱり、みんな本当はやりたかったんじゃん。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ピロちゃんきゅ〜[*] Myurakz[*]

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