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[コメント] ゴール!(2005/米=英)

2002年の時は『少林サッカー』や『ベッカムに恋して』がW杯熱を煽ったが、サッカー描写の希薄さにゲンナリした。それに比べると本作は数段上。貧しい家庭で夢を追い、一流選手に成長していくサンティに、アドリアーノジダンの存在がシンクロする。ただ ...
Pino☆

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 サンティ(クノ・ベッカー)がスターダムにのし上がっていく過程が、ややトントン拍子過ぎ。特にイングランドに渡った後に、酷い逆境に晒される場面が少なく、幸運を簡単に掴んでしまうので、ラストの盛り上がりがイマイチ。

 トライアルの試合で、骨折しちゃうとか、チームメイトに爪弾きにされてパスが回って来ないとか、異国の生活に馴染めず鬱状態になっちゃうとか、トップに上がってもすぐに活躍できず、サポから強烈なブーイングを食らうとか、ラフプレーに怒って退場になるとか、喘息の薬のせいでドーピングになるとか、正直、もっともっと挫折して欲しかった。そうすれば、最後の活躍が一層感動的なものになったはず。

 考えてみれば、ニューキャッスルみたいなビッグクラブといきなり契約できてしまうのも、ちょっとできすぎ。トライアルが不合格になった後、しがない2部の貧乏チームと契約して活躍し、ニューキャッスルの監督が見直すみたいな感じの方が良かった気がする(稲本なんかを見ていると分かるが、プレミアシップで認められるのはそんなに簡単なことではない)。

 とは言え、気に入ったシーンも多い。例えば・・・

○孫思いのおばあちゃんがサンティに航空券を渡すシーン。

○パブで息子のプレーを見る親父のシーン。

○トップチームの試合に挑む前にサンティが叫ぶところ(抜群のタイミングで、オアシスのMorning Gloryが流れる)。

○試合前のミーティングで、監督が選手の士気を高めていくシーン。

○リバプールとの試合。本物のスティーブン・ジェラードとかミラン・バロシュが登場している(合成かもしれないが)。これには感動。(でも、あれ? バロシュって、アストン・ビラに移籍したんじゃなかったっけ?)

○心優しいコーチの存在。

○監督(←元フランス代表監督のエメ・ジャケに似ている)が、サンティに「走るより、ボールを蹴る方が早い」とパスの大切さを説くシーン。

などなど。

 さて、PART2では、サンティがレアルに移籍(ってこれもトントン拍子過ぎ)してチャンピオンズリーグを戦うらしいが、どうなることやら? 早く続きが見たい。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)FreeSize[*] らーふる当番[*] ゾラゾーラ[*] 映画っていいね[*]

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