[コメント] 僕の大事なコレクション(2005/米)
導入部からスーッと心が引き込まれるように入って行ってしまった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
イライジャ・ウッドの大きな黒ぶち遠視眼鏡。ユージン・ハッツのまさに長身へなへなユダヤ青年。盲目なはずなのに運転をする、犬としか感情をもてない戦争後遺症祖父。人間のように思索的な犬。
コレクションが泣かせるなあ。オタクっぽいんだけれど、気持ちが痛いほど分かるよ。
ウクライナの望郷的な実りの風土。しかし一見何気ない平和な風景の裏に恐ろしい歴史の残酷さが潜む。
仮死のような日を過ごす祖父。
戦争が終わったことさえ知らない婦人。
むごいがそれも現実であり、ひとつの人生なのだ。
音楽が全編鳴り止まないのだがすこぶる快適だ。
単純なストーリーだが、その映像は秀逸だ。
ゆったりとした絶え間ない川の流れ、大地の実り、青い空、、、。
ユーモアさえ感じる少々フィンランドのカウリスマキ風の映像にアメリカ映画であることを忘れるほどの乾いた哀切感、、。
こういう映画は恥ずかしいけれど大好きです。2時間ずっと脳内興奮しながら沁みるような愛を映像から感じ取りました。
ずっと大切にしたい映画ですね。
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