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[コメント] 時をかける少女(2006/日)

夢の中の出来事であろうと大切にしたいという思い
奈良鹿男

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







青春というものはどこまでも続く。少なくとも青春の内側にいると、この日々が永遠に続くんじゃないかと錯覚する。なんとなくずっと三人でいられると思っている。タイムリープにより激変した数日間というものは、まさに青春の縮図のようだと思った。

タイムリープにより過去は変わり、日常は反復されつつ、しかし少し違った日々を得るわけですが、それでも納得いかずにまた過去を修正する。まるで終わりを拒絶するかのように。

もし今をリセットしてやり直せるなら、過去を変えてしまえるのなら、そこに変わらないものがあるのだろうか。

きっと、あるんだろう。マコトがチアキの為に未来を志向した瞬間、過去の呪縛から解かれ、しかしその経験は引き継がれ、歴史として残っていく。過去から未来に目を向けるたマコトの気持ちは一直線上に伸び、確かなもの、変わらないものになったはずだ。

空を見上げればきっと清々しい入道雲が浮かんでいる。

季節感、様々な舞台の情緒とそれらを包み込む青春の空気感をアニメの特色を活かして表現した傑作だと思います。 女の子がみんな可愛くて声優さんも非常に良かった。

(評価:★4)

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