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[コメント] グエムル 漢江の怪物(2006/韓国)

怪物を退治するときの爽快感だけで大満足。それぞれが使う武器も気が利いていた。細かいエピソードもよく練られている良質な作品だと思う。
agulii

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







一番気に入っているのは、火炎瓶で戦うところ。

おそらく次男は学生運動に参加したせいで、まともに就職できなかったという設定だと思われる。 運動のせいでお上ににらまれたのか、運動に夢中で勉学や就職活動をおろそかにしたせいなのかまではわからないが。 結果や社会性という視点からはともかく、彼は世の中をよくしようと心から考え運動をしたはずである。 その結果が今の負け犬人生だ。 そんな彼が火炎瓶をつくり、化け物に投げつけるシーンは、彼の人生の全てを象徴しているよう。 あのシーンは彼の人生の不満の吐露でもありながらも、確かに世の中をよくしようと火炎瓶を投げているのだ。

また火炎瓶で戦うというビジュアルも風変わりで面白い。 この描写だけでかなり満足。

ナムジュに関するエピソードを若干物足りなく思うが、彼女はそこにいるだけで凛とした存在感があるので、今のままでもバランスは取れていると思う。

ラストについては、カンドゥが自分たちがした大きなことを理解できないほどの知能なのか、それともヒョンソの敵を討ったこと以外に興味がないのか、偉業をやりとげたということに無頓着なのがあらわれていて、上手い描写だ。

怪物のCGはところどころ粗が見えたが、個人的には怪物映画としての要素はそこまで重要とは思っていないので、特にマイナスとは思わない。 家族のドラマにとても心を動かされた。

(評価:★4)

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