[コメント] 青春☆金属バット(2006/日)
叶わぬ夢に捕らわれた男と、果たしてしまった夢に縛られた男。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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そして現在、二人の男は、社会に適応できていないという意味で、同じポジションに立っている。
グラウンドを夢見て10年間素振りを続けてなおグラウンドに登れない男と、そのグラウンドから既に降りてしまっている男。グラウンドは、彼らにとって夢であるばかりか社会でもある。 ドラマツルギーから言えば、ストーリー上に必然性があろうとなかろうと、雌雄を決さなければならない。もちろん、舞台は夢のグラウンドだ。 女の素性なんか関係ない。女はあくまで動機、あるいはきっかけの一つにすぎない。これは、男と男の物語だ。
この熊切という監督、そのデビュー作(というか卒業製作)『鬼畜大宴会』の鬼畜っぷりが取り上げられることが多いが(私は未見なのだが)、実は巧い人なのではないだろうか。 いやあ、正直、初めて観たんだけどね。 画面(えづら)的にはともかく、描写は巧いと思う。もちろん、原作に負う所もあるのだろうが。
おそらく、初めて「商売」を意識した作品に仕上がってるのではないだろうか。他の作品観てないけど。 すごく楽しみな監督、とまではいかないが、小さくまとまらずに商業ベースに乗せられる力量があるかもしれない。と、ちょっと期待している。
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