[コメント] 雨月物語(1953/日)
伸びきったパンツのゴム。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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女の陥った結末から判断すると、欲望の軽い順に水戸光子>京マチ子>田中絹代となるはず。だが田中絹代はそんなに欲深い女に見えない。そこで、欲望の在り方が邪まであり、その邪まさが最も断罪されたのかな、と考えた。つまり口では夫に側にいて欲しい、質素な生活でいいと言いながら、その実は夫が大いに稼ぐことを望んでいて、そのために側を離れることを許し(あるいは希望し?)ていた、ってことかなと。ま、少なくとも生活の豊かさは享受していたと言えるわけだが。溝口健二が撮ってきた<女を弁護する>作品群の中に位置づけると、意義深い作品だとは思う(独断)。だが『近松物語』みたいに歯切れのいい作品も撮れるのに、なんでこんなパンツのゴムみたいに伸びきった作品を撮るのか。映画にはまだまだわからんことが多い。
65/100(07/03/28記)
映像美? まったく気づかなんだ。
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