[コメント] LOFT ロフト(2005/日)
鼻で笑いたくなるようなラブストーリー、B級ホラー映画のようなエンディング
それが許されるのは、確立した黒沢清なりの映画史を踏まえているからで・・・
オープニングから、黒沢清の周到に用意された罠にはまってしまった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
オープニング沼の水に映る木々。中谷美紀の鏡に映る顔。
この世ではない、もうひとつの現実では起こりえない鏡の中の世界へ、観ている者を連れていってしまう。鏡の中の世界ではミイラが登場する。このミイラは中谷美紀の投影であるといえる。 だから豊川悦司 は中谷美紀と恋に落ちる。
映画の所々に鏡のシーンは出てくる。そこで黒沢清は観る者に「いつでも逃げていいんだよ。」というメッセージを投げかけるが、その世界の結末を知るまでは逃げる術はない。
そしてあのエンディング。偶然のような必然的な結果豊川悦司 は沼に落ち、観ている者と共に現実の世界に帰って来る。 残された中谷美紀は、もう一人の自分(ミイラ)と決別する事が出来ず、その世界に留まる。
と、いろんな要素を詰め込みすぎて、収まりきれてないが充分に楽しめた。
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