松山ケンイチさんに大注目しているので、意気込んで鑑賞したが…

最大の欠点は脚本にある。原作との変更点が何点か認められたが、そのいずれも良い方向へ脚色出来ているとは思えない。謎解きとしても、ホラーとしても作品が成立していない。そもそも怖いシーンなど一つもなかった。謎解きも幾つかプロットを回収していないままでエンドロールを迎えた。

また登場人物たちのいずれにも感情移入できず、まるで登場人物一人一人がシェイクスピアの主人公の如く振舞う。物語はぐだぐだと進むが、観客の事を意識して映画を作ってくれていないので、観客はおいてけぼりに。映画が進むにつれて、物語をどんどん破壊し、観客のイライラを募らせる極めて不愉快な映画でした。