[コメント] デビルズ・リジェクト マーダー・ライド・ショー2(2005/米=独)
単なる「善・悪」の二元論を超越している点が面白い。この監督は本来「映画」がどういうものなのかを完璧に理解しておられる。そう・・・あのタランティーノやコーエン兄弟以上に。オタクの自己満足でしかない装飾で塗り固められた凡百のものとは一線を画す「理論派」パロディムービーだ!
確かに90年代以降、最も「映画の本質」を踏襲している作品だと思う。画面の質感、キャラクターの冷淡さ、無常感、全てにおいて70年代映画の「負」の空気をまるごと換骨奪胎したかのような見事さである。その代わり、暴力描写の不快指数はあまり無い。ショッキングさでは『キル・ビル』二部作に軍配が上がる。完全な極悪に徹し切れていない詰めの甘さはあるものの、監督の意気込みは十分伝わった。アメリカ映画の夢はまだ終わらない!(どんな夢だよ)
本作は『マーダー・ライド・ショー』の正真正銘の続編ですが、一作目を観ずに鑑賞したので、キャラクターを完全には理解していません。でもこんな殺人鬼一家がいたら僕はすかさず逃げますね!
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