[コメント] 上海ルージュ(1995/中国)
なんか無理してる。チャンイーモウがサイドビジネスで駅のキオスクを始め、そこの店員にコンリーを働かせているようなインパクトを受けた。通勤ラッシュ時に耐えられそうにないコンリー&チャンイーモウの不器用な小銭さばきをハラハラしながら見ていた。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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小金宝(コンリー)の歌姫からはじまり、小金宝の生い立ちと小金宝の歌姫になる一歩が描かれて終わる。その点は盛者必衰が凄くシンプルに描かれていて良かったと思う。けど、何かが決定的に足りない。それはあの男の子だと感じる。ちょっと、言葉が汚いかも知れないが正直ウザイ。あの男の子=イーモウなんだろうが、結構ウザイ。魅力的なビジュアルでもない奴のせいで作品に入り込むまでの集中が途切れた。
どうせなら、コンリーの歌姫の道のりを表現したように、あの男の子のドンになる姿をしっかりと表現して欲しかった。作品を見た限り彼の成長の痕跡がないがしろにされている気がして成らない。ただ大人の闇の一面を見ました、だけでは成長を描いたとはいいずらいし、もうひと捻りがなく、普通の映画に埋もれている。歌姫の種子とドンの種子の芽吹きがもっともっと拮抗して描かれていたら凄い名作になったと思う。
全ての登場人物と運命に素晴らしいアイデアで光をあてるのが激ウマのチャンイーモウなだけに、ちょっと残念だった。
2003/7/30
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