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[コメント] それでもボクはやってない(2007/日)

痴漢冤罪という世の男性誰にでも起こりうる恐怖を突きつけられる。当然痴漢行為は許されないが、本来身を守るための強権発動によってその強権ゆえに血涙を流す者が出ているというこの現実。
ガリガリ博士

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







エンターテインメント性を強くするならば、本当に痴漢が行われたのかをぼやかして、被害者と被告の駆け引きを主にするという見せ方もあったはずだろう。あえてそうせず、「痴漢冤罪」をハッキリと描くことで問題を提起した。ただし、劇中でも事件現場は証言のみで語られるので、絶対に金子が痴漢行為を働いていないとは断言できない。同じように女子中学生が(最も許せぬ)愉快犯であるのかもわからない。その可能性を抱いてしまうと本来の趣旨が揺らいでしまう。そう思わせないような演出のさじ加減がまた素晴らしい。

「裁判官ならば真実をわかってくれる」漠然ながらそう信じる金子と我々観客の想いを見事に裏切る。誰に怒りをぶつけてよいのかもわからない。痴漢冤罪のおそろしさ。人が人を"とりあえず"裁くということのおそろしさ。朝夕の埼京線で通勤する男性諸君に幸多からんことを。

#追記(07/9/17)

7月17日、個人的に注目している現在進行中の冤罪事件「浦和電車区事件」に第一審判決が出ました。結果は有罪です。即日控訴したにも関わらず、会社側は彼らを懲戒解雇しました。「疑わしきは罰せず」の原則は有名無実となりました。国策捜査、ネガティブキャンペーンなど、きな臭い事実が明らかになっています。脅されるままに書かれた調書、度重なる裁判長・裁判官の交代の結果、関係者全員の証言を見聞きした者がいなくなるという異常事態。映画が訴えるとおりです。この事件に一人でも興味を持っていただけるよう、ここに支援する会のURIを紹介いたします。http://www.support344.org/index.php

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