[コメント] グアンタナモ、僕達が見た真実(2006/英)
私には、ウィンターボトムが根本的に語り方を誤っているように思われる。
緊張感が高まってまさに「映画」になりそうな瞬間が訪れると回想インタヴューの挿入によってそれが寸断されてしまう。そのインタヴューは本当に必要か? 実話であることを強調して問題を告発したいのは分かるが、映画としても単なる問題提起としても、この語りの形式では逆効果だとしか思えない。
私はあくまで映画は映画であるべきだと思っている人間なのだが、映画が政治的・社会的な事柄を訴える側面を有していることを認めるのにやぶさかではない。ここでのウィンターボトムの試みが映画として成功しているとはとても思えないが、題材だけから云っても社会的に存在価値のある映画に取り組む彼の姿勢は評価できる。ま、それでも面白くなければ意味がない、ってのが本音ですけど。
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